ふと中国の白地図を作ってみたくなりました。
インターネットで”中国の白地図“と検索すればたくさんの画像が見つかりますが、自分で白地図に手を加えるときに1枚の画像地図では扱いにくいこともあります。
省ごとに色分けするとか、黄河や長江だけを表現するとか、世界遺産の場所だけをわかりやすく表すとか・・・
いざ白地図を作ろうとすると、中国は隣国との国境問題が多く、どのように国境を引けばいいのか考えさせられました。
中国を語るときに最もデリケートな問題は台湾の扱いです。
国際社会では”1つの中国“、つまり”中国“は大陸部分と”台湾“を合わせて1つとしています。
ですから国連に加盟が認められているのも”中国”としては1つだけで、現在”中華人民共和国“が”中国”の代表として加盟しています。
世界の各国も”1つの中国”の原則に則り、公式には”中華人民共和国“、”中華民国“(台湾)のいずれかとのみ国交を結んでいます。
日本やアメリカも”中華人民共和国“と国交がありますが、”中華民国“(台湾)とは国交がありません。
しかし実情として”中華民国“(台湾)はすでに1つの国として活動しています。
政治、経済(通貨など)、軍事どれをとっても単独で主権を行使しています。
このことから世界各国も非公式に”中華民国”(台湾)と外交を持っています。
“中華人民共和国“と”中華民国“(台湾)の歴史的経緯やその他の問題の詳細については他のサイトや書籍に委ねます。
国境問題地域排除版
手始めに、国境(領有権)問題のない、つまり他国が領土主張している部分を除いた白地図から作りました。
台湾は含んでいません。(*1)
インド、ブータン、日本、ベトナム、フィリピンなどとの国境(領有権)問題(*2)のある地域も除いてあります。
国境問題地域包含版
台湾や、インド、ブータン、日本、ベトナム、フィリピンなどとの国境(領有権)問題(*2)のある地域を含んだ白地図です。
国境問題がある地域
上の2枚の地図を重ねた差の部分が国境(領有権)問題(*2)のある地域です。
グレーで表しました。
尖閣諸島
日本が実効支配していて(つまり日本政府は尖閣諸島の領土問題は存在しないという立場)、中華人民共和国が領有権を主張をしています。
西沙諸島
中華人民共和国が実効支配していて、ベトナムと台湾が領有権を主張しています。
2016年7月12日、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は、「国際法上の法的根拠がなく、国際法に違反する」とする判断を下しています。(出典:ウィキペディア)
南沙諸島
中華人民共和国、中華民国(台湾)、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイが海岸地形全部または一部の主権(領有)を主張しています。(参考:ウィキペディア)
2017年時点で、ベトナムが22か所、フィリピンが8か所、中華人民共和国が7か所、マレーシアが5か所、台湾が1か所を実効支配しています。(参考:同上)
アルナチャル・プラデシュ地域
インドが実効支配していて、中華人民共和国が領有権を主張しています。(参考:産経新聞)
ドクラム地域
ブータンと中華人民共和国の国境は公式に定まっていない場所があるようで、両国の領有権主張が交錯しているようです。(参考:ウィキペディア)
アクサイチン地域
中華人民共和国が実効支配していて、インドが領有権を主張しています。(参考:ウィキペディア)
まとめ
中国は多くの領土問題を抱えていますね。
自分で地図を作ってみると、地理や歴史の勉強にもなると感じました。
これからもいろいろな地図を作って向学していきたいと思います。
関連ページ
参考サイト
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